季節の変り目
体も衣替え
段々と寒さが厳しくなり、冬の足音も確実に近付いてまいりました。この時期になると動物達は冬(冬眠)に向けて栄養をため込み、植物たちも春の芽吹きに向けてエネルギーをため込みます。のように秋から冬にかけて自然界ではエネルギーの消費を抑え、ため込もうという働きがあります。これは人にも当てはまることで秋から冬にかけては代謝が落ち太りやすくなったり、体温を逃がさないために表皮を閉じたりしてエネルギーの消費を抑え、ため込もうという時期になります。このように人も当然自然界の一部ですから四季の影響を受け、長い歴史の中でそれぞれの気候に適した状態に体を変化させます。つまり体は日々刻々変化しているのです。
そして夏は冬と逆に代謝が上がり、体温を逃がすために表皮を広げます。このように人は冬用の体と夏用の体を(衣替えをするように)毎年交互に変えているのですが、春と秋つまりちょうど体が変わる時期の体の状態(変化のため不安定になりやすい)が重要となります。この時期に冬や夏の疲れやバランスの悪さが残っていると、症状が一気に出てきてしまうことがあるのです。当院でも春や秋などの季節の変わり目にはギックリ腰や寝違えなどの患者さんが多く来院されます。
日本は四季がはっきりしているため自然が豊かですが、一方で上記したように体の変化も割とはっきりしています。このようなことを知識として持っているとより体と上手に付き合うことができます。季節を目や食だけで感じるのではなく、体でも感じることができればもっと四季を楽しめるようになるでしょう。