体の豆知識

心と身体

心と身体は一体

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ここ数年メンタルヘルスという言葉が市民権をえて、21世紀は『心の時代』などとも言われます。当院にも心身ともに疲労困憊という方が多く来院しています。

ちょっと具合が悪くても、会社や学校などで(時には医療機関でも)『精神的なものが原因でしょ』などと簡単に片付けられてしまい、自分でも『甘え過ぎかな』と思ってしまう。初めのうちは正に気合いで乗り切ったとしても、そのような無理は必ず付けとして回ってきます。それがひどくなると胃腸障害や循環器障害などの身体的症状に出たり(心身症)、精神的に落ち込んだりする原因となるのです。

東洋思想の中に『心身一如』という考え方があります。これは心と身体は一体で切り離す事ができないということを意味します。つまり身体の状態が良くなければ精神的にも不安定となりやすく、逆に精神的に不安定な時には体調も崩れやすいということです。一見当たり前のようですが、意外と見落とされやすいものです。身体や心は日々刻々変化しています。ですから今の身体と心の状態をある程度把握していないと、後になってしっぺ返しを食うのです。

長い人生、当然波があり肉体的にも精神的にも辛い事は少なくありません。だからこそ普段からのお手入れを心がけ、なるべく身体の状態を良くしておくことが精神的な安定にも繋がるのです。私達は当座の痛みや問題に対処するだけでなく、予防的な観点から治療を行い心身ともに良い状態を維持する事も大きな目的としています。